データ名

真空チャックによるクランプ歪とビビリ防止。

概要

このワークは、仕上がり板厚が1.4ｍｍになり、バイスでのクランプではクランプ歪が入り面粗さ・加工精度を満足させることが難しい為、真空チャックを使用した。 　加工数　8枚/スポット

ポイント

クランプ歪・ビビリ・加工歪・加工精度を真空チャックにより解決・A5052

結果

クランプ歪・加工歪・ビビリも全く無く加工終了、加工精度は板厚方向のバラツキは10μ以下で加工が出来た。

解説

当社では、薄物・形状が複雑な物には接着剤・ボンドなども使用しているが前処理・後処理に時間が掛かるのでこのワークには真空チャックで加工を行った。 　このワークの加工工程は板厚6ｍｍの素材をバイスで掴み裏面を第一工程として平面切削・深さ1.6ｍｍまでの輪郭部切削を行い、第二工程で表面の残りの加工を行った。 　このワークは図の様に真空チャックで行うには表面積が少く(有効吸着面積は4.32c�uしかなく吸着力は約3.5�s位しかない)、真空チャックに適したワークでは無いと思うが当社のノウハウ蓄積にチャレンジしてみた。 　使用した工具は一般的に市販されているエンドミル・正面フライスで特殊な物は一切使っていない。

コメント

真空チャックをフライス・マシニングセンタで使用するときは、ほとんどの場合取り付けベースはワークに合せ専用になっている。 　真空チャックのクランプ力はベースと水平方向に対しては垂直方向のクランプ力の35％位になる為、今回のベースにはワークの輪郭と同じ掘り込みを作っている。 　ベースには、リークの防止用のOリング溝と排気性を良くするためにリーク溝を加工してある。 　リーク防止には、Oリングにはネオプレンスポンジ丸紐を使用した。又真空ユニットとベース間のラインにはトヨロンホースを使用した。 　今回ベースは、ワークを加工する機械で加工をした。 　加工条件は二工程目の平面切削は0.5ｍｍ（切り込み2ｍｍで行ったら飛び出した）づつ切り込んだ。

ベースとワーク